犬がごはんを食べない理由と対策について

いつもならドッグフードを食器に入れる音を聞いて駆け寄ってくる愛犬が、見向きもしなかったり残したりすると、心配になりますね。

でも、犬には犬なりの理由があって食事をしない(できない)わけですから、その理由を探してやることが愛犬の健康のためには大切です。

ここでは、犬が食事をしない原因やその解決策についてお伝えします。

食事以外の原因と対策

食事をしない理由には、食事そのものに原因がない場合もあります。

運動量や環境などに“いつもと違うこと”がなかったか、考えてみましょう。

運動量

「忙しかった」「雨の日が続いたので、散歩に連れて行っていない」など、思い当たることはありませんか?

犬には人間が想像する以上に運動量が必要です。小型犬でも室内の運動だけでは不十分。

散歩は外部からの刺激も多く、肉体的・精神的にもエネルギーを消耗するので、できるだけ連れていってあげましょう。

食事の時間以外に食べていないか

愛犬がかわいくて、おねだりされるとついついおやつをあげてしまう…。
こういった飼い主の心情はわかりますが、犬も人間と同じ。食事の時間以外に食べていれば食欲もわきません。

おやつを与えるなら少量に留めましょう。
愛犬の一日の摂取カロリーの10~20%くらいが目安です。また、食事との時間を空けるようにしましょう。

また、中にはおやつを期待して食事をしない犬もいます。
ここでおやつを与えてしまうとますます食事をしなくなるので、
愛犬の健康のためには思い切っておやつを与えないくらいの対応が肝心です。

おやつでも必要カロリーを摂ることはできますが、栄養バランスの面では不十分です。
ドッグフードを食事としてきちんと摂る習慣をつけることが、愛犬の健康にはいちばん大切です。

体調・環境の変化

「何かが気になる」「環境が違う」などの変化は、犬に精神的なストレスを与え食欲を減退させます。
一時的な変化なら、元の環境に戻るに連れて食欲も回復するでしょう。

引っ越しなどで環境が変化する場合は、飼い主が見守ってあげたり、
臭いの染み込んだものを置いてあげたりなど、犬が安心できるように工夫してあげるといいですね。

そのほか、病気・ケガなど体の不調によって食べないこともあります。
犬をよく観察し、元気があるか、同じ場所を舐めたりこすったりしていないか、様子を見てみましょう。

また、ヒート(発情期)の前後は食欲が落ちることがあります。
特にメスはその傾向が強く見られますが、この期間が過ぎれば落ち着きを取り戻し、食欲も戻ってくるので心配ありません。

一方で、早い犬では6~7歳を過ぎると老化が始まり、歯や消化器官が衰えてきます。
今までのドッグフードが噛みにくくなったり、人間でいう“胃もたれ”の状態になりやすくなったりするので、
食事に抵抗を感じているのかもしれません。

ドライタイプなら少しふやかして与えると食べる可能性がありますし
、徐々に慣らしながらウェットタイプや老犬用のシニアフードに変えてみるのも一法です。

食事に原因がある場合

食欲の低下には、食事そのものが原因となっている場合があります。
私たち人間よりもデリケートな犬は、ちょっとした変化を敏感に感じ取っているのかもしれませんね。

次のようなことが当てはまらないか、考えてみましょう。

ドッグフードの変化

ドッグフードの種類を急に変えると、警戒して食べないことがあります。種類を変えたい場合は1~2週間ほどかけて、
少しずつ置き換えて慣らしてあげましょう。下痢をしたら、新しいドッグフードの割合を増やさずに数日間続けるようにします。

また、同じ種類を与えているのに食べない場合は、ドッグフードが変質している可能性があります。
直射日光が当たるところや湿度の高いところに保管していると、劣化が早くなります。犬の嗅覚はとても敏感ですから、
こういった変質を感じ取っているのかもしれません。
開封したてのものを与えて様子を見てみましょう。

なお、ドッグフードはできるだけ冷暗所に保管しましょう。良い保管場所がない場合は、小容量のパックを購入し、早めに使い切ると良いでしょう。
ドッグフードの開封日を書き込んでおくのも目安になりますね。

置き餌をしている

「置き餌」とは、ドッグフードを長時間あるいは常に置いておき、
犬が好きな時に食事できる状態にしておく方法ですが、これを行うと食べ残しをするようになります。
いつでも食べられるという状況は、犬に「今食べなくてもいい」と思わせ、“食べきる”という意識を持たなくさせるからです。

こういった“だらだら食べ”は虫歯の原因にもなりますし、飼い主をリーダーだと思わなくなり、言うことを聞かなくなることにもつながります。

成犬なら食事は朝夕の2回、決まった時間に与えるようにしましょう。食べ残しても、15~30分程度で片づけるようにします。
これを根気よく続けると、だらだら食べができないことを理解し、食べ残しをしなくなりますよ。
頻繁に留守にするなら、タイマー付きのフードディスペンサー(給餌器)を利用することをおすすめします。

ドッグフードに飽きている

おいしいものがあると知っていれば、誰だってそれを食べたいですよね。
同様に、犬もドッグフードよりおいしいものの存在を知っていて、いつもの食事を拒否することがあります。
同じドッグフードを食べ続けていて、飽きている可能性もありますね。

しかし、ここで食べないからと心配して別のメニューに変えたら、犬は味を占めてハンストを頻繁に繰り返すようになります。

ここはぐっと我慢して、“食べないなら片づける”を繰り返し、代替品を与えないようにしましょう。

犬が食事をしない理由は様々です。全身状態が良いのに食べない場合は、上記を参考に原因を考えてみてくださいね。
体調の悪化やケガなどが考えられる場合は、必ず獣医師に相談し、指示を仰ぎましょう。